長く大切な雨季が終わり、リンレイ村にも乾季がやってきました。それと同時にはじまったのが、世界一危険なお祭りとの呼び声高い、タウンジー気球祭りです。
このお祭り、気球を空に向かって飛ばす、という非常にキレイでシンプルなものなんですが、危ないのはその気球の底に花火が取り付けられているから!!!高く昇っていく気球の底から、地上に向かってものすごい勢いで花火が噴射されるのを下から眺める人々。
いや、絶対に危ない。
火の粉は降って来るし、風向きが悪いと墜落してくる気球から逃げながら楽しむ。
いや、危なすぎる。(2回目)。
でも、リンレイ村の農家さんたち、パオ族はお祭り大好きで有名な民族なんです!お酒を飲んで、屋台で食べて、祭りこそが生きがいと言わんばかりの農家さんたち。ほどほどに頼むよ…(笑)。
ハーブが支えた伝統のお祭り
そんな危険なお祭りの一方、11月にはリンレイ村主催の伝統的な仏教祭りもひらかれます(気球祭りも仏教発祥のお祭りではある)。
村の中にある僧院の前に、お坊さんへの寄進用の服・生活雑貨やお金を持った人々が集まり、ゆっくりと円になってまわります。
のんびりと眺めていたら、こっそりと「これ、ハーブのお金で続いたお祭りなんだ」って声が。
輪廻転生を信じるミャンマーでは、みんなものすごい額の寄進をしているんですが、農家さんたちの生活に大赤字が続いた結果、一時続けられなくなりそうになったらしい。
そこにうちが入ってきて、農家さんの収支が安定し、十分な寄進が集まるようになり、このあたりでは有名なお祭りになったそう。まわりの村からも人が集まるんだ、って誇らしそうな農家さんの顔はぴかぴかしていました。
収入が安定すると、村の経済がまわり、その影響はじわじわとまわりに広がっていきます。この村にうまれた子供たちが教育をうけ、新たな技術を村にもたらす。有機農業を学んだ農家さんが、となりの村に技術を伝えに行く。
リンレイ村が台風の目になっていく世界、となりで伴走し続けます。